八幡図書館

   八幡図書館レファレンス事例


〔Q〕どうして「実験材料」のことを「モルモット」と言うのですか?

〔A〕動物でいうモルモットとはテンジクネズミのことを指します。モルモットは繁殖のしやすさや飼育が容易であること、体内でビタミンCを作れないという人間との共通点があることから、古くから医学や生物学の実験用に多用されてきました。それが現在では実験動物の代名詞のようになっており「実験台にされる人」を“モルモット”と比喩的に表現するようになりました。
   ちなみにモルモットの原産地アンデス地方(南アメリカ)では、モルモットは人間のあらゆる病気を治すことが できると信じられています。その治療法としては、モルモットを患部にこすりつけたり薬として食べてしまうということもあるようです。

◎参考資料
・『広辞苑 第7版』 新村出/編 岩波書店 2018年 <R813.1/シ> (2928頁)    
・『世界大百科事典28』 平凡社 2007年 <R031/セ/28> (296頁)   
・『岩波国語辞典 第7版』 西尾実/編 岩淵悦太郎/編 水谷静夫/編 岩波書店 2009年 <R813.1/イ> (1490頁)
・『世界のおとぼけいきもの図鑑』 フィリップ・バンティング/著 古田治/訳 金子豊二/監修 恒星社厚生閣 2022年 <480/バ> (34、35頁)