八幡図書館

   八幡図書館レファレンス事例


〔Q〕昭和5年4月に洞海湾で船が沈没した事件の新聞記事はありますか?

〔A〕大阪毎日新聞西部毎日の4月3、5、6、8、9、10、11日の1面に掲載されています。3日の記事によると、事故は2日の夕方に起きたことが分かります。「蛭子祭帰りの客を満載した渡船沈没」という見出しで大きく取り上げられています。 5日は71名が死亡、行方不明数名ある見込という記事です。 6日は義捐金についての記事、8日は合同市葬についての記事です。 また、9日は沈没したわかと丸の船長が海事審判所に召喚された記事です。 10日は渡船改造計画、11日は渡船4隻を新造したという記事が掲載されています。 また、『朝日新聞に見る日本の歩み 昭和元年−5年』に昭和5年4月3日の記事が収録されており、「祭禮帰りの渡船【テン】(※)覆」という見出しで事故が掲載されています。 北九州市立中央図書館がマイクロフィルムを所蔵しています。 インターネットで調べますと、国土交通省海難審判所のページに、「海員懲戒法時代(明治30年〜昭和22年)に採決のあった重大海難事件8件の1つ」として、発生年月日、犠牲者数の情報が掲載されています。
(※)【テン】は眞(しん)へんに頁(おおがい)

◎参考資料
・ 大阪毎日新聞西部毎日 昭和5年4月3、5、6、8、9、10、11日
・『朝日新聞に見る日本の歩み 昭和元年−5年』 朝日新聞社/編 朝日新聞社 1974年 <071/ア/2-1> (226頁)
・ 国土交通省海難審判所  https://www.mlit.go.jp/jmat/monoshiri/judai/judai.htm  (2021年6月4日)